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歴史 『竜馬がゆく(七)』

歴史 No.25 『竜馬がゆく(七)』 司馬 遼太郎 著

 竜馬はまたしても奇策を講じることになる。前巻では倒幕のための勢力として薩長の軍事同盟を文字通り東奔西走して成し遂げた。それにもかかわらず、竜馬は幕府のもつ政権を穏やかに朝廷に返還させる大政奉還を行おうとする。これによって内乱を避け、外国につけ入る暇を与えず、一挙に新政府を樹立するという無血革命を成功させようとしたのである。

 竜馬がやろうとしていることは、当初の目的と比べても変化はない。しかしながら、その手段は幾度となく変わってきている。柔軟な対応と言えばそうであるが、一方で周りにいる人々からすれば竜馬が何をしようとしているのか全くわからなかったであろう。とは言え、与えられた諸条件の中で最適の答えを出す能力にはやはり脱帽である。
by jokerish2 | 2005-12-28 16:10 | 本:歴史・ノンフィクション
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